ひらくきちDIYプロジェクト

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「ひらくきち」は、東大阪・石切の商店街の中にある空き家を改修して生まれた地域交流拠点である。

2021年、この物件の所有者から「地域のためにこの空き家を活用しないか」という相談が寄せられた。そこに応えたのが、当時石切地域で実践的な研究活動を行っていた近畿大学の建築学生だった。「私が住みながら運営します」と手を挙げたことで、プロジェクトが動き出した。

建物は、もともと占いやお肉屋さんが入っていた店舗兼住宅。学生自身が地域の人々とともにDIYで空間をつくることから始まり、最低限のリノベーションを施していった。梁を見せたり、壁を塗り替えたり、一部を取り壊して広さを出すなど、できるだけ「残せるところは残す」という方針のもと、シンプルながら工夫を凝らした改修が進められた。DIYだからこそ、施工しながら考え、必要に応じて手を加えていく柔軟な進め方が可能だった。

こうして2022年、ひらくきちは地域交流拠点としてオープンした。以降の2年間は、学生による運営のもと、商店街との連携イベントや地域調査の拠点として活用され、石切のまちに少しずつ根付いていった。

そして2024年3月、入居していた学生の卒業を機に、運営は一般社団法人baamu lab.へと引き継がれた。現在は、地元のアーティストによるギャラリーやショップとしての機能を持ちつつ、近畿大学建築学部・建築計画研究室のサテライトラボとしての役割も担い、さまざまな人の活動や交流の場へと発展している。

「ひらくきち」は、まだ完成していない場である。未完成だからこそ、関わる人の数だけ未来のかたちがあり、学生や地域の人々、訪れる人たちがそれぞれの視点を持ち寄ることで、まちは少しずつ変わっていく。

私たちは、拠点をつくるということを単に建物を直すこととは考えていない。そこに関係性が育ち、思いを持った人が居場所を見つけられるような土壌をつくることだと考えている。

所在地:東大阪市東石切町
施工:合同会社フーシャ+建築学生+地域住民
DIYコーディネート:合同会社フーシャ
運営:中川諒祐(〜2024)一般社団法人baamu lab.(2024〜)

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