いしきり屋台制作

  • 企画

手を動かしながら、まちにひらいていくもの

本プロジェクトは、東大阪・石切で新たに誕生する地域の拠点「石切回廊」に先立ち、近畿大学建築学部・都市計画研究室の学生たちと共に取り組んだ、まちに参画するきっかけをつくるための屋台制作ワークショップである。

今回制作したのは、「いしきり屋台」。これから石切のまちで学生が展開していくプロジェクトの“動く拠点”ともなる存在で、設計から施工、活用までをすべて学生自身が手がけることで、ものづくりとまちづくりが自然に交差するプロセスを意図した。

弊社はこの屋台制作において、材料の選定や調達、道具の使い方、組み立て手順に至るまでをレクチャーするDIYサポートを担当。学生たちが「自分たちの手で屋台をつくる」ことに向き合えるよう、実際の現場での伴走を行った。

屋台のデザインは、研究室内でのコンペによって選出された。キューブ型の本体に、同じくキューブ型でベンチやテーブルなどに使用できるスツールが収まり、使用しないときは全てを本体内に格納できる構造。可変性と可搬性があり、まちのさまざまな場面で活躍できる柔軟なデザインとなっている。

制作当日は、工具に不慣れな学生も互いに教え合い、試行錯誤を重ねながら少しずつ屋台が形になっていく過程があった。地域の方が足を止め、声をかける場面もあり、屋台づくりの現場がそのまま“まちとの接点”となっていった。

完成後は、屋台を実際にまちで使用する様子を地域住民に披露。小さなスツールを並べ、会話が生まれ、まちなかにふわりとした居場所が立ち上がる。まちで過ごす風景に、新しい選択肢が加わる瞬間だった。

「つくること」そのものが、まちに開かれたアクションとなるように。今回のプロジェクトは、学生と地域、そして私たちのあいだに、手触りのある学びと関係性を育てる場となった。

監修:合同会社フーシャ
設計:近畿大学都市計画研究室
施工:合同会社フーシャ+近畿大学都市計画研究室

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