建築
企画









長らく使われていなかったレトロビルを、シェアオフィスへと再生するプロジェクトである。
既存建物は明治元年創業の繊維関連企業が、1964年の本社移転を機に建設した鉄筋コンクリート造5階建てのレトロビルである。エレベーターがなく、また老朽化と従来の大部屋による間取りが現在のニーズに合致していないことから、長らく空室となっていた。周辺環境と立地特性を踏まえ、士業やWEB・IT関連のひとり社長をターゲットと定め、そのニーズに合わせた内装および平面構成により、一貫したブランディングのもとデザインを進めた。
平面構成について、元は3室程度の大きな部屋構成であったものを、ひとりで使用するのに適した広さへと再構成し、6室に分割。既存の窓の取り合いと位置関係から、フロア全体を回遊できるような動線を確保した。小空間による圧迫感に対しては、単に天井高を確保するだけでなく、布の切れ目のような意匠の開口部を設けることで対応した。この開口は、立って歩く際には視線を絞って室内の人への視線を遮り、座って作業する際には視線が低くなるため奥へと抜け、空間の広がりを感じさせる構成となっている。
共有部においては、既存のPタイルを剥がし、天井は既存コンクリートあらわし仕上げとするなど、素材の荒々しさを活かした。一方で、間仕切りには紙製クロスを採用し、回遊部分にはアールを設けることで、布が垂れているような柔らかな印象の空間を意図した。
所在地 大阪市
用途 事務所(シェアオフィス)
規模 鉄筋コンクリート造内装工事
不動産 株式会社 人と不動産
設計 フーシャアーキテクチャ一級建築士事務所
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